ぼくと魔法の言葉たち

ABOUT OWEN-オーウェンと家族-

自閉症により言葉を失い、
孤独な世界に閉じこめられてしまった
サスカインド家の次男オーウェン。

ある日、両親は、
オーウェンが発するモゴモゴとした言葉が、
彼が毎日擦り切れるほど観ていた
ディズニー・アニメーション『リトル・マーメイド』に登場する台詞だと気づく。

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意を決した父ロンが、
オーウェンが大好きな
ディズニー・キャラクターのオウムの
“イアーゴ”になりきって語りかけた。
「君でいるってどんな気持ち?」すると……

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「ぼくはハッピーじゃない。
友達がいないから」と、
まるで魔法のようにオーウェンが
言葉を返した!
数年ぶりの息子の言葉に
こみ上げる涙をこらえ、
イアーゴとしての会話を続ける父。

オーウェンと家族は、
ディズニー・アニメーションを通じて、
絆を取り戻していく。
オーウェンの中では、
『王様の剣』の魔法使いマーリンは父ロン、
『きつねと猟犬』に登場する
フクロウのビッグママは母コーネリア、
『ジャングルブック』の頼もしい相棒、
熊のバルーは兄のウォルトだ。

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嬉しい時、悲しい時、辛い時、……
オーウェンはディズニーのキャラクターたちの気持ちになって
現実に適応していく。

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オーウェンが仲間たちと始めた
「ディズニー・クラブ」は、
映画鑑賞会や演奏会が行われ、毎回大盛況!

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オーウェンは自作の物語
「迷子の脇役たちの国」を執筆する。
そこには、一人の男の子が
ディズニーのキャラクターたちと協力し、
悪者を倒すお話が描かれていた。

学生生活が終わり、
いよいよオーウェンは
社会への旅立ちの時を迎える…。

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オーウェン・サスカインド
オーウェン・サスカインド

1991年生まれ。2歳の時に突然言葉を発さなくなり、医師から自閉症の診断を受け「一生言葉を話せないかもしれない」と告げられる。何よりも大好きなディズニー・アニメーションを毎日夢中になって観るうち、いつしか物語の台詞を口にし、言葉を徐々に取り戻していった。特に脇役たちに強い愛着を示し、自らキャラクターのイラストを描いたり、物語を作ったりしている。陽気で前向きな性格で、大学ではディズニー・クラブを主宰。

ロン・サスカインド
ロン・サスカインド
(オーウェンの父)

1959年生まれ。ウォールストリート・ジャーナル紙の国政欄編集委員として活躍。1995年にはピューリッツァー賞を受賞している。多数の著作があり、オーウェンとの日々を著した「ディズニー・セラピー 自閉症のわが子が教えてくれたこと」はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーに選ばれた。他に、「忠誠の代償 ホワイトハウスの嘘と裏切り」も邦訳が出版されている。

コーネリア・サスカインド
コーネリア・サスカインド
(オーウェンの母)

夫のロンとは1988年に結婚。かつては記者として働いていた。政治家のマーティン・J・ケネディを祖父に持つ。

ウォルト・サスカインド
ウォルト・サスカインド
(オーウェンの兄)

オーウェンの2歳年上で、恋愛の悩みにも親身になって相談に乗る優しき兄。彼の名は早世したロンの父にちなんでいる。

エミリー
エミリー
(オーウェンのガールフレンド)

オーウェンが主宰するディズニー・クラブにも参加している。家族と共に、オーウェンが最も愛する女性。