2016年7月、ル・コルビュジエの建築作品が日本の国立西洋美術館を含む7カ国17作品で、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された。ここにはル・コルビュジエが、毎年のように訪れていた南仏カップ・マルタンのキャバノン(休暇小屋)も含まれており、この地にスポットが当てられると、これまで人々から忘れ去られていたアイリーン・グレイによる傑作邸宅、E.1027も一躍脚光を浴びることとなった。
2007年、E.1027は仏政府機関に買い取られ、本格的な修復作業が始まった。現在、E.1027、キャバノン、ユニテ・ド・キャンピング、ヒトデ軒を含む建築群は、「カップ・モデルヌ」と呼称され、一般公開されている。
ユニテ・ド・キャンピング
E.1027を見下ろす場所に建つ、5つの小さな部屋が連結したコテージ。
E.1027
当時ル・コルビュジエを驚かせたアイリーン・グレイのE.1027。本作にはロケ地として実際にE.1027が使用されており、撮影のために内部は修繕され、いくつかの家具が復元された。
ヒトデ軒
ル・コルビュジエが足繁く通ったE.1027のすぐ裏手にあるバー・レストラン「ヒトデ軒」。
キャバノン
ル・コルビュジエが妻イヴォンヌのために建てた休暇小屋。8畳ばかりのスペースに、2人の人間が寝起き出来るように設計されている。
作業場
離れに建てられたル・コルビュジエの仕事部屋。